心が上を向いてくれない時

久々のブログ更新だというのに、なんとも悲しげなタイトル。

今回は自分のことを少し備忘録として書いておきたいと思う。

昨日、2022年3月16日(水)は最悪の日だった。

別に何かあったわけでもないのだが、私の心のサイクル的に最悪の日だった。

思い返せば、年に一回、不定期に心が上を向いてくれない日がやってくる。

ずっと下を向き続けているのだ。

2020年は2月頃、2021年は3月頃、そして今年2022年は3月16日にやってきた。

不定期と言いつつも、春が訪れる前にやってくるのかもしれない。

基本私は人一倍、心のメンタルは安定している方だと自負している。

嬉しいことがあっても、思いあがらないようにしているし

イヤなことがあっても、そのことに引きずられないようにしている。

心電計で表せば、メンタルの波はほぼ横ばいかもしれない(生きてるのか?)

それなのに(そのためか)ふとした瞬間、心がズシんと落ちる日が来る。

いつも通り「頑張ろう!」と思っても、沈んだ心が邪魔をしてくる。

「え?頑張る?何のために?やって意味あるの?」

そんな心ない言葉たちが、突如自分の中で大暴れしてくる。

日頃、他人と比較することはほとんどない私だが、唯一比較する対象がいる。

それは「自分の理想」だ。

自分の中で「自分はこうありたい」といった理想が常にある。

物欲はほとんどないので、成長欲から来る理想像かもしれない。

会社をこういう風にしていきたい

お客様のためにコンサルタントとしてコーチとしてこうありたい

そういった想いが常に自分の中に眠っている

おそらく、そういった「自分の理想像」とのギャップにいつも悩んでいるのかもしれない。

恥ずかしい話だが、今の自分は理想の自分とは程遠い。

見えない自分の背中を追いかけている状態とも言える。

そんなことを意識的にか無意識的にか続けていると、心がすねて下を向いてしまう。

「ありのままの自分でいいのに! ありのままの自分でいいのに! 」

と大事なことだから2回言いましたといわんばかりに怒ってしまうのかもしれない。

こうなるともう手がつけられない。

ちょっとしたことで涙は流れるし、音楽を聴いても涙がスーッと頬を伝ってくる。

「何、その大きなため息?笑」と妻に言われるくらい、二酸化炭素も排出している。

2021年10月頃から毎日してきたInstagramの投稿もストップさせてしまったくらいだ。

加えてこの日は夜に大きな地震もあった。

幸い、震源地付近では津波の被害もなかったらしいので一安心だが、地震発生時の私は湯船につかっていた。

「お風呂に入って気持ちを切り替えて寝よう」としていた矢先、急に身体というか脳が震え始めた。

大きな地震と気付き慌てたが、家族の安全や逃げ道の確保など、心は下を向いていても生存本能はしっかりと働いてくれた。

当たり前のことだが、いつ何があるかわからない人生を歩んでいる以上、自分に腐っている暇などないのだ。

こんな状態にはもちろんなりたくないのだが、少し初心を思い出すキッカケにもなったような気がする。

根本的に「自分」と向き合うことで、今の自分の「強み」や「弱み」を再認識できたし、これから自分がどこに向かって何をしていけばいいかも見えた感じがする。

心が上を向いてくれない日は「自分を成長させてくれる日」なのかもしれない。

そんな都合のいいまとめ方をして、この記事を終えたいと思う。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

「こんなこと書いていいのかな?」と思うような、個人的な情けない話を会社のブログで書いてしまいました。

最後までお付き合い頂いた方、貴重な時間を割いて頂き本当にありがとうございます。

僕の場合は、経営者として、コンサルタントとして理想との葛藤があります。

おそらくみなさんにも、潜在的にも同じような葛藤があるのではないかなと思っています。

そして葛藤し続けた結果、僕のように(形は違っても)心が上を向いてくれなくなる日は来るのかもしれません。

気持ち的には自暴自棄感が満載でしょうが、自分と向き合っている「成長の日」とポジティブに解釈してみてください。

僕が偉そうに何かを言える立場にはありませんが、誰であっても凹むときは凹みます。

ただそれをポジティブにとらえ、次の日からのエネルギーや糧にすればいいと思っています。

どんなイヤな日も、一日ゆっくり寝れば、たいていのことは忘れたりスッキリします。

誰かに話を聞いてもらうでも、ゆっくり読書してみるなど、自分なりの対処法を持っておくのもいいかもしれませんね。

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「利己心で相手を押さえつけてはダメ」という話

「え?自分勝手はダメってことでしょ?そんなのわかってるよ」

そんな声が聞こえてきそうなタイトルをつけてしまった。

「利己心」「自分勝手」

こういった言葉は自分には関係ないと思われる方がほとんどだと思う。

だが意図的にではなくとも、無意識的に同じようなことをしてしまっている人はいる。

この記事を書いている私も例外ではない。

だから自戒の念も込めて、書いておこうと思う。

自分本位で相手とコミュニケーションを取っていないか

知らず知らずのうちに、自分本位な期待を相手に投げかけていないか

そんなことを再確認するキッカケとして一読いただければ嬉しい。とっても。

人は誰しも自分勝手と言うつもりはないが、少なくとも「自分の目線」を中心として相手とコミュニケーションを取る生き物である。

自分を中心として当たり前だし、自分の見えている世界でしか物事を語れないのも当たり前だ。

ただ、それゆえに相手を置き去りにしてしまうこともある。

「○○って知ってるよね?」

こんな会話が生まれる場面は危険だ。

仕事の上司と部下の関係のように、知っていて当たり前のこと、期待を込めて知っておいて欲しい時によく見かける。

部下が知っていれば何も問題ないが、知らなければ相手を置き去りにしてしまう。

みんなが「いや、知らないです」と言えればいいが、空気超重視型社会の日本でそれが出来る人は今も少数派だろう。

相手の目線をくみ取ったコミュニケーションが出来れば、パワハラなんて言葉すら存在しないはずだ。

自分が相手に抱く期待を伝えることも育成の場面においては重要だと思う。

ただ、行き過ぎてしまうと自分の理想を振りかざし、相手の自由や意志を奪っていることにもなりかねないので注意したい。

結局相手の心の中は見えないので、丁寧なコミュニケーションを心掛けていたとしても、往々にして何かしらの「ズレ」が生じることは十分にあり得る。

人材育成に限った話ではないが、それほどまでにコミュニケーションは難しい。

解決策を明確に示すことはできないが、一つだけ言えることがある。

それは「相手とのコミュニケーションの中で、自分本位になっていないか?」と自問することが何よりも大切になるということだ。

相手が実際に何を思い、何を考えているかなんてわからない。

それでも、同じ土俵に立っているのか、地図を広げて同じ目的地を共有出来ているのかを確認する努力は、積極的にした方がいいと思っている。

意識的な話だが、こういった確認が取れるようになるだけで、相手は孤独な状態から解放される。

「ここに向かって一緒に進んでいけばいいのか」

そんな想いを持ってもらえば、コミュニケーションもしやすくなるし、お互いのパフォーマンスも向上していく。

「言葉にしなくてもわかってもらえるだろう」というのは、ただの怠慢だ。

立場にもよるが、リーダーなら相手としっかり向き合い地図を共有すべきだし、家族や恋人などのパートナーが相手でも、相手と同じ景色を見ているかは確認した方が良い。

無意識的な言動で相手を傷つけていないか。

悪い習慣やクセになっていないか。

今一度、考えてみたい。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

今回は利己心がもたらす影響をコミュニケーションの面からとらえて記事にしてみました。

別に利己心という言葉を使う必要もなかったのですが、無意識的な言動が結局は利己的な行為と同じと思われるケースは少なくないと感じ、こんなタイトルになりました。

「無意識」というのは結構こわいもので、意図しない形で相手に伝わってしまうことがあります。

相手に期待しているからこそ、自分本位になってしまうこともあります。

自分本位すべてが悪いという話でもありませんが、自分を客観視する手段として「自分本位になっていないか?」「相手と同じ地図を共有しているか?」といった自問をたまにはしてみてください。

特に相手との関係がうまくいっていない場合には、何かしらの見直しが必要です。

いつでも誰とでも、お互い気持ちのいいコミュニケーションを取れるようにしたいものですね。

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貸借対照表の「資産」とは何か?

前回、貸借対照表とは何か?というテーマで記事を書いた。

貸借対照表(以下、B/S)には「資産、負債、純資産」という3つの構成要素があるという話をしてきたが、今回はその中の「資産」にフォーカスして解説していこうと思う。

復習用の図を貼っておくので、お忘れの方はイメージを膨らませてから読み進めて欲しい。

【復習用】B/Sが持つ「3つ」の構成要素について

まず最初に、資産の意味から確認しておこう。

「資産」という言葉自体は日常でもビジネスでも頻繁に使われる言葉なので聞いたことはあるかと思う。

ただこういったものに限って、厳密な定義は難しいものだ。

会計上の「資産」の定義も難しくて眠くなるので、以下のポイントだけ押さえて頂きたい。


B/Sの資産は「お金に換える権利」


そう、B/Sの資産というのはお金に換えることができる権利のことを言うのだ。

例えば手持ちの現金や預金など、すでにお金としての価値があるものは当然に資産に含まれる。

そして、相手を信用して掛け販売をした場合に発生する「売掛金」も資産に含まれる。

売掛金は、将来相手に請求してお金に換えることが出来る権利だからだ。

建物や土地といった不動産も(実際に売れるかどうかは置いといて)お金に換える価値を持っている。

ざっくりではあるが、まずこういったイメージを持っておいて欲しい。

続いて、資産を「細分化」していこう。

実はこのB/Sの資産、より細かくすることが出来るのだ。別に嬉しい情報ではないだろうが、ポイントをしぼって解説していく。

会計にはルールがあり、そのルールを定めている古典的なものとして「企業会計原則」というものがある。その中に、このような記載がある。

資産は、流動資産に属する資産、固定資産に属する資産及び繰延資産に属する資産に区別しなければならない

(企業会計原則 第三の四(一))

このように、資産は大きく「3つ」にわけることができる。

繰延資産はかなりマニアックなので知らなくてもOKだが、流動資産と固定資産が存在することは知っておこう。

そして固定資産はさらに「3つ」に区分することができる。

これ以上は細かくならないので安心して欲しい。最後に図でまとめて紹介もするので安心して読み進めて欲しい。

先ほどと同じく、企業会計原則の中に以下のような記載がある。

固定資産は、有形固定資産無形固定資産及び投資その他の資産に区分しなければならない

(企業会計原則 第三の四(一)B)

固定資産の中にも、目に見える「有形」、目に見えない「無形」「それ以外」の3つが存在するということだ。

ここまで話をわかりやすく図でまとめておこう。

以下の図がここまで話した内容の全体像となるので、この図は理解してもらいたい。

【図解】B/Sの資産ポイント

資産は「流動資産」「固定資産」「繰延資産」に分類することが出来た。

そして、固定資産は「有形」「無形」「その他」に分類することが出来た。

これだけだ。

では最後に、資産の具体例を確認して終わりにしたいと思う。

資産にどのような項目が含まれているのか、以下図を通して確認してもらいたい。

【図解】資産に含まれる取引の具体例

すべて覚える必要はまったくない。

「現金預金、商品、売掛金、建物、土地」あたりが分類出来れば当面は十分だ。

以上がB/Sの構成要素「資産」についての解説となる。

基礎的な内容になるが、すべてのベースとなるのでぜひ理解してもらいたい。

次回はB/Sの2つ目の構成要素「負債」について紹介していく。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

今回はB/Sの構成要素「資産」について解説してみました。

資産という言葉は聞き慣れた用語の一つですが、会計的には「お金に換える権利」を意味します。

厳密にはもっと難解な意味付けも可能ですが、まず何よりイメージを持つことが大切です。

資産の分類方法や具体例、余裕のある方はその根拠までぜひ理解してみてください。

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「過去の自分を超える方法」の話

先日、過去の自分を超えようという記事を書いた。

今回はその続編だ。

誰も期待していなかったと思うが、書きたいので書いていく。

前回の記事では「心が成長を望む合図を出したら、その時こそ過去の自分を超えるチャンス」といった内容を紹介してきた。

今回の記事では、具体的に「どうやって過去の自分を超えればいいのか」といったノウハウ的な側面に着目していきたい。

「過去の自分を超える方法を教えてください」

もしこんなお悩み相談をされたら、読者の方はどう対応するだろうか?

こういう相談を受けた際には「そんなの自分で考えてくれ」と思わずに、親身に相手の立場になって一緒に考えることが大切だ。

過去の自分を超える方法にはいくつかあるが、正解はない。

まずこれを大前提として示しておこう。

そして今回紹介するノウハウも、その方法の一つに過ぎないという点を強調しておきたい。

これは自分に保険をかける意味ではなく、「これさえやればいい」といった思考停止に陥る人を少しでも減らすためのアラートだ。

これを踏まえた上で紹介していく。

私が考える過去の自分を超えていく方法として「ソーシャルネットワークでの情報発信」がある。

ここでいうソーシャルネットワークとは、SNSやYoutube、LINE、ブログ、noteといったWeb上で発信できる広義のWebツール全般を示している。

よくわからなければ「SNS+α」くらいに思って頂ければいい。以下ではSNSでの情報発信と記載していく。

なぜSNSでの情報発信が過去の自分を超える方法になるのか?

それは、発信し続けることで「インプット」と「アウトプット」が強化されるためだ。

毎日投稿し続けているとわかるが、ネタやストックがなくなってくる。

そのため、日々新しい知識を吸収したり、思考を働かせ新たな知見や自分なりの発見を得るというインプット作業が必要不可欠になる。

そして、自分の頭の中をカタチにして言語化することで、思考の整理やインプットした知識の融合を図ることができる。

アウトプット作業をすることで脳内がクリアになり、自分の言葉が磨かれ、表面的な知識が本質的な知識へと変容・蓄積されていくのだ。

こういったインプットとアウトプットの両サイドを磨ける優れた方法が「SNSでの情報発信」ということになる。

私もInstagramを中心に毎日ノウハウ系の発信をしているが、よくこんな質問をされる。


どうしてネタが尽きないのですか?

無料でノウハウ発信して損をしないのですか?


1つ目の質問に答えよう。

質問の答えは「毎日インプットし続けている」からだ。

私は日頃、個人や法人のお客様に対する成長支援の仕事をしている。

そのため、自分自身が日々成長する必要があり、目指したい将来のために自分なりのルーティンを構築して成長を仕組み化している。

ネタというか、発信の仕方に頭を悩ませることはあるが、発信したいことはたくさんある。

2つ目の質問もよく頂く内容だ。

言いたいことはよくわかる。

過去の自分も、ノウハウ提供の見返りとしてお金は頂くべきと考えていた時期もあったからだ。

だが今では惜しみなく発信するようにしている。

その理由は2つ


【理由①】誰かの役に立ちたいと思っているから

【理由②】有料ノウハウはより高付加価値だから


私の根本には「みんなが頑張っている時こそ応援したい」というマインドがある。

そのためか、間接的にでも誰かの役に立てればそれだけで嬉しいのだ。

目線が自分ではなく相手側にあるため、損をするといった感覚自体が薄れている。

そして、無料ノウハウ以上の価値を持つノウハウを持っているという自負がある。

簡単にいうと、ここまでは無料で見せられるけど、ここから先は有料だよといった境界線がある。

目線を自分に移した上で「損をしないか」という問いを考察すると、こういった境界線が明確にあるから損をしている感覚はないのかもしれない。

ただ本当に応援したい人に出会った時は、境界線を超えることも日常茶飯事だったりする。

やはり「頑張っている時こそ応援したい」というマインドの方が強く働くようだ。

「過去の自分を超える方法を教えてください」

この問いに対する私の答えは「SNSで発信し続けるとなる。

自分の価値を高めるための手段と考えれば、誰であってもSNSで発信する意義は大きい。

特に法人経営者の方であれば(必須ではないものの)代表の顔を売ることも時には大切となる。

最近は経営者×ブロガーで発信しているたなさんに影響を受けている私である。

少しでも成長を切望される方がいれば、情報の発信を始めてみてもらいたい。

心から応援している。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

今回は前回の続きとして、過去の自分を超えるノウハウについて紹介してきました。

ノウハウというと大げさなような気もしますが、あくまで手段の一つです。

今回の記事に限らず、世の中には「絶対の方法」などほぼ存在しないと思っています。

自分がいいなと感じたものは取り入れ、ビミョーだなと思ったものは捨て去る。

そういったプロセスを経て、自分のカタチを作ってみてください。

情報発信が得意な方も苦手な方もいるかと思います。

僕自身も苦手な方でした。

ですが、コツコツ続け、考え続けることで少しずつ変化は起こってきます。

変化が起これば成長を実感し、毎日が充実してきます。

今を変えるアイデアの一つとして、ぜひ取り入れてみてください。

「一人では考えられないし、モチベーションが続かない」といった方であれば、僕が個人や法人向けにお届けしているONE Growthというサービスをのぞいてみてください。

二人三脚で頑張りたい方にはおすすめです。

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貸借対照表とは何か?

前回まで「損益計算書」について紹介してきた。

今日からは損益計算書と並んで重要な決算書「貸借対照表」について解説していく。

「損益計算書って何だ?」という方は、以下記事を参考にして欲しい。

貸借対照表は英語でBalance Sheetというので、以下では「B/S」と表記していく。

「B/Sとは何か」を理解するためのポイントは以下の2点だ。


ポイント①

「そもそもB/Sとは何か」について理解する

ポイント②

「B/Sの仕組みや構造」についても理解する


以下、それぞれのポイントについて見ていく。

まずは、ポイントの1つ目「そもそもB/Sとは何か」について確認していこう。

これは簡単に言ってしまえば「今、いくら持っているのか?」を示すものがB/Sである。

専門的にカッコよく決めたいなら「財政状態」を示す決算書とも言える。

「今、いくら持っているのか?」というのは、言い換えれば「ある一時点」の情報だ。

この一時点という「ストック概念」がある点が損益計算書との違いとも言える。

損益計算書は「フロー」という概念だったのを思い出して欲しい。

2021年4月1日から2022年3月31日の情報は「フロー」になるし、2022年3月31日時点の情報は「ストック」になる。

「2021年3月31日時点で100万円の借金がある」

「2022年5月20日時点で現金を1億円持っている」

こういった情報を提供してくれるものがB/Sといったイメージだ。

続いて、2つ目のポイント「B/Sの仕組みや構造」について見ていこう。

ここで知っておいて欲しい点は「B/Sには3つの構成要素がある」ということだ。

その3つをまとめたものが下の図である。

【図解】貸借対照表が持つ「3つ」の構成要素

詳しいことは次回以降の記事で一つずつ解説していく予定だが、「資産」「負債」「純資産」この3つの用語と簡単な意味はぜひ覚えてもらいたい。

B/Sが持つ構成要素を知った上で、B/Sで成り立つ重要式をご紹介しよう。

P/Lにも重要式が存在したかと思うが、同じようにB/Sにも存在する。以下の式もぜひ覚えて帰って頂きたい。


「資産」-「負債」=「純資産」


左辺にある「負債」を右辺に式変形して以下のように表現することもできる。


「資産」=「負債」+「純資産」


先ほどの図で「純資産は資産と負債の差額概念である」と書いてあることからも、上の式が成り立つことがご理解頂けるかと思う。

さて、ここまでの話を図でまとめてみよう。

【図解】貸借対照表の基本構造(まとめ)

今回の記事では、この図さえ理解してもらえれば十分だ。

細かいことは次回以降、一つずつ見ていこう。

では最後に、実際に上場している企業のB/Sをチェックして終わろうと思う。みんな知っている「任天堂」についての決算書を用意してみた。

今回の内容をもとに、B/Sには「3つの構成要素」があることを確認して読めるようになっているかどうか、確かめてみて欲しい。細かな内容や項目についてはすべて無視してOKだ。

【事例】任天堂のB/Sを読んでみよう①(2020年3月期の有価証券報告書より抜粋)
【事例】任天堂のB/Sを読んでみよう②(2020年3月期の有価証券報告書より抜粋)

「うわ~なんかいっぱいあるしわけわかんない」となる必要はない。

細かい内容は今はどうでもいい。私も昔はわからなかった。

大枠の構成要素として「資産の部」「負債の部」「純資産の部」といった3つの構成要素が確認できればそれで十分だ。「部って何?」って感じだが、そこについては私も知りたい。

余裕がある方は、本記事で触れた関係式(資産=負債+純資産)が成立しているかどうか、チェックしてみて欲しい。

B/Sに限った話ではないが、全体像をしっかりとおさえることで、より細かい論点やポイントについての理解も深まっていく。基本的なことを1つずつ、しっかりと着実に身に付けていこう。

次回は「資産」について解説していこうと思う。

編集後記

最後まで読んで頂きましてありがとうございました。

今回から貸借対照表(B/S)に入ってきました。B/SはP/Lと並んで重要な決算書となるので、ぜひ基本から理解してみてください。

最後に紹介した上場企業の決算書も、一見複雑そうに見えますが、構造を読み解いていけば大して難しくはありません。

「すべて理解したい!」という方も少なくないでしょうが、いきなり詰め込んでも忘れるだけなので、一つずつゆっくり確実に成長していきましょう。

「もっと短期で成長していきたい!」という方は、僕が直接Zoomで1on1講義をしているONE Growthをご覧ください。

短期1ヶ月で会計知識ゼロから企業分析できるまでに成長出来ます。企業事例や分析のプロセスも学べるので、興味のある方はお気軽にご連絡ください。

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「過去の自分を超えよう」という話

もし、昨日の自分と勝負をしたら勝てるだろうか?

もし、全盛期の自分と勝負をしたら勝てるだろうか?

今日はこんな話をしていこうと思う。

勝負といっても何も殴り合うことではない。

自分が得意とする分野、頑張っている分野で勝負をしたら勝てるかという話だ。

こういう話をすると、

「人生勝ち負けじゃないよ」

そんな声が聞こえてきそうだが、ちょっと感覚が違う。

確かに、他人と比べて人生の優劣を決めようとする行為は愚かだ。

ただ今回は他人ではなく「自分」と比べている。

自分を鼓舞するために、自分を成長させるために「過去の自分」と比べている。

別に「毎日休まず成長し続けなければならない」という話をしたいわけでもない。

時にはゆっくり休んで、自分の体力を回復させることも大切だ。

ただ、しばらく休んだら心がザワザワしてくるはずだ。「このままで良いの?」と、脳内再生される声は違えど、誰もが「成長欲」にかきたてられる。

ちなみに私は(タラレバ娘の影響だが)Perfumeのあーちゃんの声で再生されている。

そんなザワザワを感じた時は、まさに心が成長したがっている証拠と言える。

そんな時こそ、自分の心の声に応えて欲しい。

そして、冒頭のような問いを考えて欲しい。

何をすべきかは読者の方だけが知っている。

今は見えていないだけかもしれないが、みんなの中に必ず存在している。

自分が目指すべき方向を定めて、突き進む。

そういったことを繰り返して、過去の自分を超えていって欲しい。

過去の自分を超えているという実感が生まれれば、毎日が楽しくなる。

「うわー今日は昨日の自分に勝てなかったぜ、くやぴーまん!」

こんなやり取りを自分の中で出来るようになれば、大したものだ。

補足しておかないと大変なことになりそうなのでお伝えするが「くやぴーまん」は昨日、YouTubeでゲーム配信もしているHey Say Jumpの山田涼介さんが言っていた言葉だ。

悔しいとピーマンの造語だろうが、とっさに浮かぶ単語のチョイスはさすがだ。くやしいたけ!だとなんだか語呂が悪いというか、私が言うと余計痛みを感じてしまう。

同性ながら、アイドルというのは本当にすごいなと実感した日でもあった。

さて、話が脱線してきたのでそろそろまとめに入りたいと思う。

成長を切望するタイミングには個人差がある。

10年後かもしれないし、1年後かもしれないし、まさに「今」かもしれない。

いずれにせよ、成長の声が聞こえたら抑えつけないで頂きたい。

無理なことでも、実現したい未来があるなら挑戦して欲しい。

前に向かって突き進んでいれば、必ず過去の自分は超えられる。

自分史上、最高の自分になれれば、自分のことが好きでたまらなくなる。

そんな自分を目指して欲しい。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

今回は成長をテーマに「過去の自分を超える」という記事を書いてみました。

人は、休まずに走り続けることはできません。

走り続けていると、疲れ切ってしまい、そこから動けなくなってしまうこともあります。

きっかけやタイミングは人それぞれでしょうが、休み続けていると心が訴えかけてきます。

「このままで良いの?」と。

言葉は違うかもしれませんが、成長を切望する兆しを感じたら、ぜひトライしてみてください。

もがいてもいいと思います。

とにかく考えて、行動を起こして、過去の自分を超えてみてください。

「一人では考えられないし、モチベーションが続かない」といった方であれば、僕が個人や法人向けにお届けしているONE Growthというサービスをのぞいてみてください。

時間は有限。あれこれ悩むよりも、まずは一歩踏み出してみましょう。

きっと世界が広がるはずです。

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損益計算書に出てくる利益の種類をまとめて解説

今回は損益計算書(以下、P/L)に登場するさまざまな種類についてまとめていきたいと思う。

前回まで各利益について紹介してきたが、忘れてしまった方や復習したい方用の記事として利用して頂きたい。

まずP/Lに登場する利益の種類はいくつあったか覚えているだろうか?

合計「4つ」ある。

「売上総利益(粗利益)」「営業利益」「経常利益」「当期純利益」の4つだ。ここはしっかりと覚えてもらいたい。

その上で、各利益の意味とポイントをコンパクトに解説していく。

【利益その①】売上総利益について

まずは最初に登場する「売上総利益」について。別名「粗利益」とも言う。

売上総利益とは、商品やサービス自体がもたらす利益のことを意味する。

売上総利益の算定式とポイントをまとめると以下の図のようになる。

【図解】売上総利益の算定式とポイント

売上原価というのは、売上に対応するコストのことをいう。

商品を100個仕入れて100個販売したら、100個分の金額が売上原価となる。

商品を100個仕入れて20個販売したら、20個分の金額が売上原価となる。

そんなイメージだ。

ポイント部分にも記載したが、この売上原価は業種や商品・サービスの内容によって変わってくる点は抑えておこう。

より詳しく復習されたい方は以下の記事を読んで頂きたい。吉野家とコメダ珈琲の企業事例も取り上げている。

【利益その②】営業利益について

続いて「営業利益」について確認していく。

営業利益とは、本業から得られた儲けを表す利益であり、ビジネスモデルの強さを示している利益でもある。

営業利益の算定式とポイントをまとめると以下の図のようになる。

【図解】営業利益の算定式とポイント

商品やサービスを売るためにかかるコスト(人件費、広告宣伝費、店舗家賃など)が販売費及び一般管理費という点を思い出して欲しい。

営業利益は、売上総利益からこの販売費及び一般管理費を差し引いて算出するため、本業で得られた利益ということが出来るのだ。

より詳しく復習されたい方は以下の記事を読んで頂きたい。こちらも吉野家とコメダ珈琲の企業事例を取り上げている。

【利益その③】経常利益について

3つ目の利益は「経常利益」についてだ。

「けいじょうりえき」と読むのが正しいが、「けいつね」と呼ぶ人もチラホラいる。

経常利益とは、事業活動全体から得られた利益のことを意味する。

経常利益の算定式とポイントをまとめると以下の図のようになる。

【図解】経常利益の算定式とポイント

営業利益との違いを理解することがポイントとなるが、本業外の活動にともなう損益(利益と損失の総称)を含んでいる点が主な違いとなる。

より詳しく復習されたい方は以下の記事を読んで頂きたい。こちらでは無借金経営の任天堂と借入金が多いイオンの企業事例を取り上げている。

【利益その④】当期純利益について

4つ目の利益「当期純利益」について確認していこう。

損益計算書で一番最後に計算される利益概念だ。

当期純利益とは、企業にとっての最終成果を示す利益である。

当期純利益の算定式とポイントをまとめると以下の図のようになる。

【図解】当期純利益の算定式とポイント

こちらは経常利益との違いを理解することがポイントとなる。

経常利益は本業外の取引を含んだとお伝えしたが、頻繁に発生する「恒常的」な取引が対象であった。

対して当期純利益では、めったに発生しないようなイレギュラーな取引や税金取引を反映している点が経常利益と異なっている。

より詳しく復習されたい方は以下の記事を読んで頂きたい。こちらではオリエンタルランドとガイアックスという会社の企業事例を取り上げている。

【利益の種類】まとめ

最後にこれまで紹介してきた「4つ」の利益について図でまとめておこう。

私が会計知識ゼロの方向けに開催している「ビジネス会計講座」でも使っている図だ。

【まとめ】損益計算書の利益算定の流れとポイント

P/Lの流れと算出される各利益の意味、ポイントをこの図を活用してぜひおさえてもらいたい。

各利益が持つ意味やイメージを膨らませるために、企業分析もおすすめだ。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

今回は今まで紹介してきたP/Lの利益概念の総復習という形で記事を書いてみました。

「〇〇利益という名前は聞いたことあるけど、意味やポイントは説明できない」

こういった方は会計資格ホルダーであっても案外多いです。

資格の有無にかかわらず、そもそもの意味は何か、どういった時に使われるかを理解することはビジネス現場で活用するためにはとても大切な視点となります。

ぜひ復習用としても本記事を活用してみてください。

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「10のgoodと1のbad」の話

「10の高評価と1の低評価をもらった」

読者の方だったら、このシチュエーションに心はどう反応されるだろうか?

YouTubeで動画をあげた後の視聴者からの反応、そんな風にイメージして頂きたい。

感じ方は人によって様々だと思う。

ポジティブ勢の心の中を紐解くとこんな感じだろうか。


ポジティブ勢

10の高評価うれしい!1の低評価なんて気にしない

1の低評価は意見として改善していこう!


ポジティブだ。高評価を1つあげたいと思う。

一方のネガティブ勢の心の中はこのようになっているかもしれない。


ネガティブ勢

1の低評価が気になって仕方ない

自分の何がいけないのだろうか


本記事ではポジティブとの対比であえて「ネガティブ」と表記しているが、決して悪い意味ではない。

ポジティブに解釈できるか、ネガティブに解釈してしまうかは、ある種ひとりひとりのパーソナリティによって変わるのだから、優劣など存在しない。

ただ、メンタルヘルス(心の健康)という観点で言えば、ポジティブでいた方が望ましいのは確かだろう。

なぜこんな話をしているのか?

実はこれ、YouTube活動を5年ほどしている知り合いの話が元ネタになっている。

彼の名前をYさんとしよう。Yさんは明らかにネガティブ勢。

「10の評価に感謝はするけど、1が気になって仕方がない」そうなのだ。

多くの人は彼に「気にしなくていいよ」と言うらしい。

そんなこと本人は百も承知で、それが出来れば苦労などしていないだろう。

金づちの人に「大丈夫、泳げるよ!」と励ましている、あるいは、引きこもりで外に出たくない人に「大丈夫、外に行こうよ!」と言っているような感じだろうか。

おそらく気にしなくていいよと言える人は、以下のどちらかかと思う。


気にしないでいられるポジティブマインドの方

評価の重みが「均等」だと思っている方


この先では、後者の評価の重みについてお伝えしていきたい。

重みというのは、その人の心に与えるインパクト(影響)という意味だ。

例えば、高評価をもらえば「+1」、低評価をもらえば「▲10」といったような働きが心に作用するという風に理解して頂きたい。この数値例を用いれば


「10の高評価と1の低評価」は「0」

「20の高評価と3の低評価」は「-10」

「100の高評価と20の低評価」は「-100」


このような感じになる。

数学みたいになってしまったが、要は人によって「心の作用の仕方」は違うということだ。

私の友人が抱えているような悩みは、話を聞いたり、励ますことしかできない。

ただこういった人もいるのだなと、ぜひ知って頂きたい。

知る人が増えれば、親身になってくれる人も増える。

親身になってくれる人が増えれば、救われる人が増える。

そんなキッカケになればと思い、今回はこの記事を執筆させて頂いた。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

今回は「評価と心の作用」をテーマに記事を書いてみました。

人それぞれ感じ方は違うよといった点がエッセンスなのですが、思いのほか「自分と他人は同じ」というスタンスで接する方は少なくありません。

私の友人へアドバイスした方のように「自分はこうだから相手もこうすればいい」といった系統のアドバイスは多いです。本人にとっては筋違いなので、そもそも助言になっていないことが多いです。

「言葉で助ける」ことが助言(アドバイス)の本質なのです。

と、偉そうなこと書いてしまいましたが、要は相手の目線や世界を知っているかどうかが入り口なような気がします。

僕自身も的外れなアドバイスをしてしまったり、わかっているような口を聞いてしまうことは恥ずかしながらあります。

それでも相手を想い、相手を知ることからすべては始まるはずです。

相手の「心の作用」を理解して、より優しい世界になっていくように、僕も発信し続けたいと思います。

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「当期純利益」とは何か?

今回は損益計算書(以下、P/L)の最後の利益概念「当期純利益」について解説していく。

前回は「経常利益」について解説してきた。

経常利益について簡単に復習しておくと、営業利益から「本業とは関係ない取引」を加味して計算された利益であり「事業活動全体から得られた利益」を示す概念であった。

また、企業事例として、無借金経営の任天堂と借入比率が高いイオンの両社を比べ、主に借入コスト(支払利息)の負担の違いについて見てきた。

今回はその続きとして「当期純利益」について解説していく。

まずは当期純利益の意味から確認していこう。

当期純利益とは「企業にとっての最終成果を示す利益」である。

事業活動全体から得られた利益を示す「経常利益」は実は最終利益ではない。

この点、経常利益の計算プロセスで登場してきた「営業外損益」は「恒常的なもの」であった点を思い返して欲しい。

つまり、経常利益の計算プロセスに恒常的な取引(=よく発生する取引)は含まれているが、恒常的でない取引(=あまり発生しないイレギュラーな取引)は含まれていないのだ。

経常利益と当期純利益の対比という形でまとめると、このようになる。

「経常利益」と「当期純利益」の違い

簡単に言ってしまえば、イレギュラーな取引を含まないのが「経常利益」

イレギュラーな取引を含むのが「当期純利益」ということになる。

そしてもう一つ、税金についても加味しているのが当期純利益となる。

以上を踏まえた上で、当期純利益の算定式を見ていこう。


「経常利益」+「特別利益」-「特別損失」-「税金等」=「当期純利益」


これが当期純利益の算定式だ。ポイントは2つ。

イレギュラー取引を示す「特別利益」「特別損失」を加味する点と、税金費用を差し引く点だ。

イレギュラー取引としては、例えば災害による損失が発生したなら「特別損失」となるし、建物を売却したことによる臨時的な収入があれば「特別利益」となる。

税金としては、法人に関係する税金「法人税」「住民税」「事業税」などが含まれる。

これらすべてを差し引いて残ったものが当期純利益であるため、企業にとっての最終成果を示す利益と言われるのだ。

ここまでの話を図でまとめておこう。

【図解】当期純利益のイメージ

図の見方は前回までと同じだが、左側の図はP/Lの構造(並び順)だ。そのうち今回はオレンジ色になっている「当期純利益」にフォーカスしている。

そして右側にある図は、簿記のルールにしたがって表示したものだが、これは「右側に収益、左側に費用」をまとめて記載しているに過ぎない。

図を見て頂くと前回に比べ「特別損益など」が追加されているのがわかるかと思う。

「など」には税金費用を含めている。

参考程度だが、当期純利益は税金を加味する前後で呼び名が変わる。良ければ知っておいて欲しい。


「税引利益」:税金を考慮するの利益

「税引利益」:税金を考慮したの利益


一般的に「純利益」と言われた際には、税引後利益を意味していると理解して良いだろう。もちろん文脈に応じて使い分けはして頂きたい。

では最後に企業事例を紹介していこう。

今回は、特別損益の中身がイレギュラーであることを知ってもらうことを目的として頃合いの会社を2つ取り上げてみる。

1社目はディズニーリゾートを運営する「オリエンタルランド」だ。

【事例】オリエンタルランドの「特別損失」を確認

特別損失という項目の中に「臨時休園による損失」というのがわかるかと思う。

これは新型コロナウイルスの影響でダメージを受けた金額と言える。

まさにイレギュラーな取引(イベント)による損失なので、特別損失に記載されているのだ。

2社目として、Webマーケティング支援や運用代行をしているガイアックスという会社をみてみる。

【事例】ガイアックスの「特別利益/損失」を確認

こちらは特別利益と特別損失で金額の大きいものがある。

特別利益に目を向けると「雇用調整助成金」というものがある。

これは、新型コロナウイルスの影響を受ける中で、従業員の雇用維持を目的として支給される助成金のことである。

特別損失の方を見てみると「新型コロナウイルス感染症による損失」とある。これはそのままの意味だ。

いずれの場合も、イレギュラーな取引(イベント)として発生した損益のため、特別損失や特別利益に記載されていると理解することができる。

以上がP/Lの最後の利益概念である「当期純利益」の解説となる。

そもそもの意味や算定式、その具体例をしっかりと理解してみて欲しい。

編集後記

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。今回は「当期純利益」について紹介してみました。

P/Lには色々な利益概念があって最初は理解しにくいですが、一つ一つその本質や役割を読み解いていくと、企業の特徴や構造を把握することにつながります。

企業の本質的な部分を見抜くためにはそれ相応の訓練が必要とはなりますが、誰でもネット環境さえあればできるのが「企業分析」です。

会計資格がなくても、誰でもできるようになるので、興味のある方はぜひビジネス会計講座をご覧になってみてください。

公認会計士でもある僕がZoomを使って1on1形式で講義をしています。会計についても何も知らないという方でも、短期1ヶ月での習得が可能です。気軽に雑談もできる講義にしていますので、気になる方はお問い合わせでも構いませんので、お気軽にご連絡ください。

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「No pain, no gain」の話

「痛みなくして得るものなし」

今日はこれをテーマにしていきたいと思う。

「No pain, no gain」という言葉は、多くの方が耳にしたことがあるのではないだろうか?

「苦労なくして得るものなし」

こう翻訳されることもあるかもしれないが、今回は「苦労」ではなく「痛み」と訳したい。

「痛み」でないとダメなのだ。

「今回は一体なにを伝えたいんだ?」といった感じに思われるかもしれない。

No pain, no gainは私がここ最近痛感していることを体現してくれている言葉なのだ。

一言でまとめると「自分が望む成長のためには痛みが必要」ということだ。

何が「痛み」となるかは人によって異なると思う。


SNSで発信すること
誰かに笑われること
人前で恥ずかしい思いをすること
誰にも認めてもらえないこと


どれも一例だが、人によっては強い痛みを感じることがある。

だが、その痛みこそが自分を成長させてくれることもあるのだ。

自分の目指すBeing(あり方)を追い求めている人ほど

実現のプロセスで何かしらの「痛み」が伴うものなのだと思う。

特に経営者やスタートアップの方にその傾向は強いと感じる。

このまま突き進んだら氷山に衝突するかもしれないけど進むことが「リスクを取る」だとしたら

このまま突き進んで、氷山に衝突しにいくことが「痛みを取る」

そう表現することも出来るだろう。

痛みを取り過ぎて、ボロボロになり再起不能となるのは避けたいが

それでも実現したい何かがあるなら、痛みと向き合う覚悟を持って突進していこう。

痛みの先にしか存在しない世界というものはきっとあると思う。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございます。

今回は「No pain, no gain」という言葉を題材に、お伝えしたいことをコンパクトにまとめて記事にしてみました。

個人の成長であっても法人の成長であっても、その過程には「痛み」が伴います。

もちろん痛みを感じないような方法を探して実行していくこともいいかと思いますが、僕の経験上そういった方法はあまりないように思えます。

いわゆる「近道」「ショートカット」といったような裏技は存在しないので、結局は地道にコツコツを積み重ねて実現していくことが大切なのだと感じています。

最近ではSNSマーケティングという言葉もあるように、SNSを活用したマーケティング戦略は企業にとってはもちろんのこと、個人にとってもブランディングの観点から重要性は日に日に増しています。

僕にとっての「痛み」の一つはまさにこのSNSでの発信でした。

いわゆる見る専だった自分が、何かを発信することは「痛み」でしかありませんでした。

それでもこうやってブログを書いたり、SNS(主にLinkedInとInstagram)で発信しているのは、やはり自分が実現したい理想や追い求めているBeingがあるからです。

本当はTiktokも始めたいのですが、あまりに痛みを感じ過ぎて今は葛藤している最中です(笑)

と、痛みの大切さについて語ってきましたが、こういった痛みを一人で抱える必要はないと僕は思っています。

家族や友人などに話せる方であれば、ぜひその痛みを共有してみてください。

経営者やキャリアに悩んでいる方で身内に話しにくいのであれば、僕のようなコーチ/コンサルをしている人間に共有してみてください。

痛みを共有し、一人ではないということを感じることで、誰もが大きな成長を遂げることが出来ると確信しています。背中を押して欲しい方は、気軽にお問い合わせください。

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