給与支払事務所等の開設について解説

こんにちは、ベクトリウムの尾内です。まったく意図せずなのですが、つまらないギャグみたいなタイトルになってしまいスミマセン。

今回は、法人を設立して役員や従業員に対して給料を支払っている会社であれば必須となる、税務局への手続き「給与支払事務所等の開設」をテーマにお話していきたいと思います。これから法人を設立予定の方や、すでに法人は設立しているが一人社長で無報酬の方は参考にしてみてください。

給与支払事務所等の開設とは何か

手続き名の正式名称は「給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出」です。なんだか難しそうですが、要は会社として役員や従業員に給与を支払う場合には、きちんと税務局に届出してねという趣旨の手続きです。新たに給与を支払い始めるケースはもちろんですが、変更事項があった場合にも手続きが必要となります。

なぜこのようなものを提出する必要があるかと言うと、給与を支払うということはそのお金から税金(所得税)が発生するようになるためです。所得税とは、そもそも役員や従業員といった「個人」に対して課される税金であり、個人が毎月申告や納付をするのは大変なので、代わりに会社が「源泉徴収」という形でお金を集め手続きをしています。

報酬ゼロの場合と比較してみるとわかりやすいですが、支払うお金がなければ「源泉」すべき税金もありませんよね。会社を設立したばかりで無報酬で代表が一人で働くというケースはありますが、一般的には従業員を雇用して給料を支払います。そのため、この手続きが必須となるのです。

給与支払事務所等の開設はいつ提出すべきか

給与を支払う予定がある会社(実質すべての営利活動をしている会社)であれば、その事実が発生した日から1ヶ月以内に管轄の税務局へ提出することが求められています。

そのため、基本的には会社を設立する段階であわせて提出することが多いです。例外としては、しばらく一人社長で報酬も支払う予定がないケースや、過去に給与支払いをしていない休眠会社を引継ぎ事業をはじめるようなケースでは、給与を払う決定をした段階で提出することになるかと思います。

給与支払事務所等の開設の提出方法について

では実際に「給与支払事務所等の開設」をどうやって提出していくか確認していきましょう。この手続きに限った話ではありませんが、だいたい「紙の申請書に記載して郵送」か「電子申請」かのどちらかになるでしょう。

手続き方法はお好みですが、時間を有効に使う観点からはやはり「電子申請」を積極的に使った方がいいと思います。最近は、コロナ禍で多少なりとも外出規制がかかりうる世の中なのでなおさらです。

国税局向けの手続きなので「e-Tax」を使っていくことになりますが、以下ではセットアップが完了している前提で話を進めていきます。これからセットアップしていく方は、国税局ホームページをチェックしてみてください。

e-Taxで電子申請をしていく

では実際にe-Taxを起動して電子申請をしていきましょう。セットアップが完了し、電子証明書を使える状態にしていれば30分かからず完了できる程度の作業です。ちなみに電子証明書としては色々ありますが、代表自らが申請する場合にはマイナンバーカードも使えるのでおすすめです。

以下、実際の電子申請画面をキャプチャしたものを載せていくので、やり方がわからない方は参考にしてみてください。

まずは新規作成から申請書を選択していきます。以下のように「申請・届出」を選択の上、税目「源泉所得税」を選んで進めてください。もし該当するものがない場合、個別にインストールする必要があります。

「申請・届出」「源泉所得税」を選択する

すると、選択可能な帳票一覧がずらっと出てきます。わかりにくいですが、以下画面のように「給与支払事務所等の開設届出書」を選択していきます。

「給与支払事務所等の開設」を選択

次に、任意の名称をつけて作成帳票の内容に間違いがないかを確認してOKを押します。個人的には申請日がわかるように、先頭に年月日を入れておくのがおすすめです。「20210902 給与支払事務所等の開設」みたいなイメージです。

任意の名称をつけて保存

実際に帳票の作成を開始する前に、申請者の情報を確認していきます。以下のような画面が出てくると思うので、必要に応じて追記などしていきましょう。おそらくほとんどの項目は初期設定で入力されているはずです。

申請者情報を確認・追記していく

ここまで完了すると、以下のように「作成中」の状態で帳票「給与支払事務所等の開設/移転/廃止届出書」が選択できるようになっているかと思います。

状態が「作成中」となっている帳票を確認

ダブルクリックすると、以下のように帳票が開けるのでここに実際の申請内容を記入していきます。
ここは国税局が公表している記載要領にしたがって書いていきましょう。と言ってもそんなに記載する箇所も多くないのですぐに終わります。

届出書の内容を状況に応じて記入

帳票の作成が終わったら、以下のように状態が「作成完了」になっていることを確かめて、「電子署名」した上で「送信」していきましょう。

作成した帳票が完了していることを確認

「電子署名」と「送信」は他の手続きと共通しているので画像は省略しますが、すぐに終わります。あとは必要に応じて申請完了画面を保存しておけば完了です。

以上で「給与支払事務所等の開設」手続きは完了です。税理士などに依頼している方も多いと思いますが、リソースの少ない中小企業でも内製化することは十分可能です。起業したての一人社長の方などはぜひ参考にしてみてください。

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