決算書のポイントは5分でわかる

本当に「5分」で決算書のポイントがわかるの?

そんな時間を1秒でも無駄にしたくない読者の方のために、早速はじめよう。

決算書というのは「会社の成績表」だ。

会社は様々な事業を営んでいるが、商品を仕入れて顧客に販売したが、それでいくら儲かったのか、いくらお金が残っているのか、そういった定量情報がないと会社はすぐ潰れる。頭の中で計算できないほどビジネスは複雑とも言える。

個人でも「家計簿」を作っているかと思うが、それの法人版と思ってもらえれば十分だ。ここまで1分くらいだろうか。

会社の様々な取引を数値として記録することで「決算書」は出来上がる。

ただこれだけではざっくりし過ぎている。

そこで会計の世界では決算書を「3つの種類」に分類することでわかりやすくしている。3種類の決算書をまとめて「財務三表」と呼ぶのだが、この言葉は知っておくと良い。厳密には他にも種類はあるが、知らなくても支障はないので飛ばすことにする。

財務三表とは①貸借対照表、②損益計算書、③キャッシュフロー計算書の3つの決算書の総称である。

それぞれの意味をざっくりまとめてみると、

貸借対照表は「今、いくら持っているか?」というある一時点でのストック情報

損益計算書は「今年、いくら儲かったか?」というある一定期間のフロー情報

キャッシュフロー計算書は「お金がどれくらい動いたか?」という資金の流れを示す情報

といった具合になる。

もう少し格好がつく表現をするのであれば、

貸借対照表は「財政状態」を示す決算書

損益計算書は「経営成績」を 示す決算書

キャッシュフロー計算書は「資金状況」を 示す決算書

ということも出来る。

貸借対照表や損益計算書だけでは(実は)お金の流れはわからないため、キャッシュフロー計算書が出来たという背景もある。さて、ここまで読んで頂けた方には、ぜひ財務三表の「略称」も知っておいてもらいたい。

貸借対照表は「Balance Sheet」の略で「B/S(ビーエス)」

損益計算書は「Profit & Loss Statement」の略で「P/L(ピーエル)」

キャッシュフロー計算書は「Cash Flow Statement」の略で「C/F」

と呼ばれたり表記されることが多い。

C/FはC/Sと表記する派閥もあるが、正直わかれば何でもいい。上場していない中小企業においては、キャッシュフロー計算書という名称ではなく、「資金繰り表」と言った名称で代用していることもしばしばある。

そろそろ時間のようだ。

最後にちょっとした補足をして終わろう。

「決算書」というのは一般的に使われる用語であるが、上場企業では金融商品取引法という法律が適用されることから、「財務諸表」と法律用語で表現されることもある。財務諸表は「Financial Statement」と記載するため「F/S」と略されることも多い。

事前知識や読む速さによってここまで何分かかったかわからないが、決算書についても何も知らない状態から「概要」を理解し、語れるようなレベルにはなったのではないだろうか。

決算書は「会社の成績表」であること、主にB/S(貸借対照表)、P/L(損益計算書)、C/F(キャッシュフロー計算書)があり、まとめて「財務三表」と呼ばれること。ここまでは最低限知っておきたいところだ。

財務三表のより具体的な内容については、また別の記事で紹介していくことにしよう。一度に詰め込んでも疲れるし非効率だ。気軽に読めて学べる、そんな記事にしていきたいと思っている。

編集後記

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございます。決算書という言葉ほど大切なのにわかりにくいものはないような気がしています。会計の仕事に就いているかどうかは関係なく、ビジネスマンには必須のスキルが「会計」です。

会計が持つ威力と素晴らしさを伝えていくことが私のミッションの1つでもあるので、今回は会計の基本、入り口となる「決算書」について取り上げさせてもらいました。少しでもイメージや親近感を持っていただけたら嬉しい限りです。

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また定期的に投稿していきたいと思うので、別の記事でお目にかかれることを楽しみにしています。

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