学生時代の全校集会を覚えているだろうか?
校長先生や教頭先生が全校生徒の前で話すアレだ。
おそらく、ほとんどの人は小学校であれ中学校であれ高校であれ、その内容を覚えていないのではないだろうか?
私も覚えていない。
「君たちはリーダーになりなさい」という言葉以外は何も。
この言葉は、私が小学校だった時の前田校長が言っていた言葉だ。前田校長先生といった方が良いのだろうか?
おそらくわかっていたのだと思う。
何を話しても、その多くは生徒の耳に入っていかないことを。
だから前田校長先生は毎回同じことを繰り返し伝えていた。そして私の記憶にも刻まれている。
なぜこんな話をしたかと言うと、今回のテーマである「フォロワーシップ」を語る上では「リーダーシップ」という概念との対比が必要と感じたからだ。
リーダーシップとは「指導者としての統率力」や「周りのメンバーを自分なりに引っ張っていく力」といった意味合いで使われることが多い。
そして現代社会、とりわけビジネスの世界では「リーダーシップの発揮」が一人一人に求められている傾向が強い。社長として組織全体を引っ張るだけでなく、プロジェクト責任者としてメンバーを導く、役職がない人であっても積極性を発揮してチームに貢献する。
そういったニュアンスで、一人一人にリーダーシップの発揮が求められているように思われる。
リーダーシップの重要性を否定する気はまったくない。
カタチは違ったとしても、一人一人がリーダーになることはできる。
飲み会の幹事を買って出ること、新しいコミュニティをオンラインで作ること、仲間を誘って企画をすること、好きな人をデートに誘って喜ばせること
どれも立派なリーダーシップと言える。
冒頭で紹介した前田校長先生の「君たちはリーダーになりなさい」という言葉は、こういうことを伝えたかったのかもしれない。小学生にはむずかしい。
ただ、今の時代リーダーシップに並んで、いやそれ以上に大切な概念がある。
それが「フォロワーシップ」だ。
フォロワーシップを知って頂くために、以下の光景をイメージして頂きたい。
公園で1人の男性が上半身裸で踊っている
こんな人を見たらどう思うだろうか?
誰もが嘲笑するだろう。日本なら通報されるかもしれない。
だがここで少し変化が起こる。
別の男性が加わり、その男性を真似るように踊り始める
変な人が二人に増えただけに見えるかもしれない。
それでも、最初に踊っていた男性は気にせず、加わってくれた男性に踊り方を教える。
するとまた変化が起こる。
数人の男女がその二人に加わり、踊っている「集団」が出来上がる
こうなると、踊っている側は恥ずかしさを感じなくなってくる。
そして、さらに変化が起こる。
多くの男女がその集団に加わり、大勢が踊っている「輪」が出来上がる
このエピソードから何を学べるのか?
たった1人で踊っていた男性はいわゆる「リーダー」的な立ち位置だった。
もし、誰も彼と同じように踊ろうとしなければ、彼はずっと一人だったかもしれない。
だがそうはならなかった。なぜか?
それは「フォロワーシップ」を発揮してくれた人がいたからだ。
最初の男性に加わって一緒に踊り始めた2人目の男性、彼こそがフォロワーシップを発揮した人だった。
そして彼に続くように、他の人もフォロワーシップを発揮していった。
最近ではTwitterやInstagramの日常化もあり「フォロワー」という言葉は馴染み深くなっている。
フォロワーシップも同じようなものだが、言語化するのであれば「勇気を出して誰かに付いていく力」と言い換えることができる。
最初に踊っていた男性が「リーダーシップ」を発揮していたとするならば、その男性に続いて踊った人たちは「フォロワーシップ」を発揮していたと言える。
リーダーだけでは到底こんな大きな動き(ムーブメント)は起こせなかった。
フォロワーシップを発揮してくれる人がいたからこそ、踊っていた変質者はリーダーになれたのである。
話をまとめよう。
リーダーシップは確かに大事だ。
ただ、現代においてはそれ以上にフォロワーシップも大事と言える。
SNSでもコミュニティでも何でもいい。
一人で踊っている人を見かけたら、読者の方にはぜひ最初にフォロワーシップを発揮してもらいたい。
そうすれば、リーダーは心から救われる。そして大きな価値が生まれていく。
その価値の連鎖が、より良い社会につながっていくと信じている。
編集後記
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
今回は、僕の公式LINEに登録して頂いている方々に感謝の意を込めて書かせて頂きました。
僕は1月末頃から公式LINEを始めたばかりなのですが、記事投稿時点で9人の方々が登録してくださいました。
きっと中には(正直)訳もわからず友だち追加をしてくれた方もいたはずです。
そういった方々に、何か感謝を伝えられるポジティブな記事を書けないかなと思ったのが、今回この「フォロワーシップ」について書くこととなったキッカケでした。
改めまして、友だち追加してくださった皆様、本当にありがとうございます。その偉大なフォロワーシップに僕は救われ、今日も頑張れています。
公式LINEに限らず、僕の会社では「日本の中小企業を世界一に」という大それたミッションを掲げています。
まだまだ道半ばであり、基盤を固めないといけない段階でもあります。
それでも、公式LINEに登録してくださっている方や、この記事を見てくれている方、SNSでリアクションをくれる方々の応援はいつも自分のエネルギーになっています。
自分の活動に焦点をあてれば僕がリーダーと言えるのかもしれませんが、みなさまの活動に焦点をあてればみなさまがリーダーです。
僕の活動にみなさまがフォロワーシップを発揮してくださっているように、みなさまの活動に僕はフォロワーシップを発揮していきたいと思っています。
そこに見返りや心理学でいう返報性の法則は存在していません。応援したい、サポートしたいと思った方にはついていきたいと思っているので、もし何か活動されていることがあれば、気軽に僕に教えてください。問い合わせフォームでもInstagramのDMでも何でも構いません。
少し熱が入ってしまいましたが、今回はこういった想いから「フォロワーシップの大切さ」について紹介させて頂きました。途中紹介した、公園で踊っている男性のエピソードはデレク・シヴァーズ氏のTED講演にて紹介されているので、気になる方は冒頭3分くらい見てみてください。
※Youtube内で取り上げている動画は結構揺れが激しいので、酔いやすい方は注意してください。
最後に、公式LINEのお知らせをさせてください。今回のような記事を「投稿」でお知らせしたり、おすすめの本を紹介したりしています。良ければ「友だち追加」して頂けると力になります。
また定期的に投稿していきたいと思うので、別の記事でお目にかかれることを楽しみにしています。